LIOS Mishuku

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三宿は今でもトレンディ(その1)】リオス三宿国道246号線淡島通りの間の丘の上に建っている。三宿の町が、烏山川が削った谷の斜面に位置し、南側が三宿一丁目、北側が三宿二丁目、谷底部分が境となっている。また、水の宿る地ということで「水宿」とついたものから転じて「三宿」となった。

三宿は今でもトレンディ(その2)】三宿交差点付近には、1990年代にパティスリー、フランス料理、インテリアショップなど、いわゆる「トレンディ」な店が集まり、世に知られるようになった。最寄りの駅(東急田園都市線池尻大橋駅三軒茶屋駅)から徒歩10分程で隠れ家的存在の街と言われる。

【隠れ家的な外観】リオス三宿の外観の全体像の写真はたぶんない。全体像は未知なる存在なのである。その理由としては、丘の斜面に建てられており、住宅街に囲まれているので、その全体像が掴めないのである。しかし、通りからエントランスのほうに目をやると曲線的なフォルムに期待が膨らむのである。

【魅惑のバックストレート(その1)】通りから建物エントランス前までは距離がある。そのスペースが駐車場となっているのであるが、駐車場のための車道ではない。そこにはこだわりのディテールに溢れているのである。まずは、隣の敷地との擁壁となっている壁は、タイルが張られているが普通とは違う。

【魅惑のバックストレート(その2)】それはタイルの目地が異様に大きいのである。通常は5?であるが、3倍の15?もある。さらに目地材も粗目のモルタルを使用している。そうすることによって、規則正しいタイルに遊びが生まれ、ユニークな表情を作り出している。壁に埋め込まれた街灯も魅力的だ。

【重厚な門扉で気持ちを切り替える】壁に埋め込まれた街灯も木製のフレームでオリジナリティが豊かである。さらにエントランスのドアも中世のヨーロッパの古城の門扉のような重厚さがある。そのエントランスドアは少し重い。しかし、その重さによって仕事とプライベートを切り替えることができるのだ。

ヘリンボーンがお出迎え】エントランスの門扉を開けてエントランスホールに入ると、なんか普通とは雰囲気が違う。足元を見てみるとフローリングの張り方が、ヘリンボーン張りとなっているのである。杉の葉を並べたような張り方は、大工の技術が問われる。完成したフローリングは、どこよりも美しい。

【毛足の長いカーペットのメリット】エントランスのオートロックを抜けて共用廊下にはいる。すると急に静かになった。靴の音が消えたのである。それは共用廊下が毛足の長いカーペットで出来ているからである。共用廊下の靴音は意外と響くものだ。入居者への優しい配慮がされた設計であることが分かる。

【1 階が2階で地下が1階で】1階だと思っていたエントランスホールは実は2階なのである。地下が1階なのである。日本は地上階を1階として海外では地上階は 0階と表記する。日本だと1階から地下に降りると-1階になる。1階と-1階の間があるはずで、0階から始まるのが正しいという説が有力だ。

【玄関の収納は靴だけではない】地下でありながら1階の部屋の玄関ドアを開けてみる。そこにはシューズクローゼットがある。それはどこのマンションでもある。しかし、この部屋はさらに幅20cmぐらいの狭い収納がある。靴は置けないが本が置けそうだ。出かける前に通勤で読みたい本を置いておける。

【ウソではない天井の高い部屋】部屋のセールスポイントとして「天井が高い」ということがよく明記されている。しかし、そのほとんどが無理に天井を高くしているので、梁型が露出してしまい空間が歪で天井の高さの魅力を活かしきれていない。この部屋は見事に梁型を処理し、本当に開放的で気持ちいい。

【人間工学に則ったL型キッチンの利便性】賃貸マンションでL型キッチンはなかなかお目にかかれない。しかし、人間工学的にみても使いやすいキッチンはL型キッチンなのである。調理する上で必要最低限の動きが要求される。長細いキッチンでは動く距離が長い。それは料理の味にも少なからず影響する。

【未来の冷蔵庫とは(その1)】この部屋の弱点はL型キッチンによって生じてしまった。それは冷蔵庫の置き場がキッチンからすこし離れて部屋に置くことになったからだ。しかし、食品を保存するだけの冷蔵庫という時代は終わりつつある。これからは冷蔵庫がライフスタイルの中心となっていくのである。

【未来の冷蔵庫とは(その2)】昨今データを保存するサーバーの容量が問題となっており、いずれ家庭にもサーバーを置く時代がくる。その時に何がサーバーとなるか。それは冷蔵庫である。冷蔵庫の冷却設備はサーバーの付加軽減につながり、データの貯蔵庫として将来的には冷蔵庫が部屋の中心となる。

【体積で勝負するウォーク・イン・クローゼット】ウォーク・イン・クローゼットは、通常の収納よりも大きい。しかし、ウォークするスペースを確保するために空間を最大限に使うことはできない。しかし、この部屋のように天井が高いと、面積ではなく体積での収納を考えると、その使い方は無限に広がる。

【すこしのことで大きく変わるバスルーム】施工的にも費用的にもユニットバスが選ばれる理由となっている。しかし、ユニットバスは、どこも同じ仕様でちょっと飽きてくる。他とは違う変化が欲しい。この部屋ではユニットバスの袖壁をガラスにして、開放感を演出している。ちょっとしたことだが嬉しい。

【ドライエリアを超えた空間(その1)】建築で地下の部屋をつくった時は、ほとんどの場合で避難経路としてのドライエリアを設けなければならない。避難経路として考えるのであれば、幅は1,500?あれば十分である。しかし、幅が1,500?のドライエリアは薄暗く部屋の魅力を半減させてしまう。

【ドライエリアを越えた空間(その2)】リオス三宿の地下の部屋にもドライエリアはある。しかし、誰もそれがドライエリアであることに気がつくことはない。幅が5,000?あり、青空プライベートゾーンという新しい空間へ変わっている。すでにドライエリアという言葉は死語となっているのだ。(完)

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