コリーヌ白銀

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【なんてたって神楽坂(その1)】コリーヌ白銀は大人の街、神楽坂の閑静な住宅街に建っている。神楽坂付近は、大正時代に隆盛を誇った花街で飯田橋駅を背にした坂の右手に残る花街特有の路地は、日本でもここにしかない。また関東大震災以後は、日本橋・銀座方面より商人が流入し夜店が盛んになった。

【なんてたって神楽坂(その2)】神楽坂の表通りから一歩入ると静かな路地があり、住宅街のなかにレストランや料亭などが多く見られる。かつては尾崎紅葉泉鏡花などが住み、尾崎紅葉旧居跡は新宿区指定史跡、泉鏡花の旧居跡は新宿区登録史跡になっている。また、坂の周辺には多くの寺社が散在する。

【なんてたって神楽坂(その3)】神楽坂周辺の学校には、東京日仏学院があり、フランス人をはじめ海外からの人も見うけられる。坂下にあったパラパラの殿堂といわれた「ツインスター」は閉店し、跡地は結婚式場兼フランス料理店に衣替えした。多くの文化が生まれ著名人に愛された町、それが神楽坂だ。

【師走の忙しさを忘れさせてくれる白銀公園】神楽坂のメインストリートから小道に入っていくと、そこに都心では珍しい大きな公園が現れる。白銀公園と呼ばれている神楽坂の住民のオアシスである。多くの遊具があるので子供たちの楽しい笑い声が公園に溢れており、この師走の忙しさを忘れさせてくれる。

【心をこめて建築を作り上げる(その 1)】超高層マンションは、その迫力に圧倒される。しかし、部分的には決まりきったデザインの繰り返しとなっている。ヨーロッパの街並みも同じデザインの繰り返しであるが少しずつ異なる。それが絶妙なハーモニーとなる。しかし、超高層マンションにはそれがない。

【心をこめて建築を作り上げる(その 2)】全体的なバランスを考えながら、ディテールで少しずつ変化させる。コリーヌ白銀の外観では、ヨーロッパの古都で自然に行われているデザインを見事に実現している。それは、バリエーション豊かにタイルを多用しながらも、全体のハーモニーの統一を保っている。

【駐車場は必要なんです】都心に住んでいると公共交通機関が発達しているので、自分で車を運転する必要はほとんどない。しかし、車は単なる移動手段だけではなくなった。最近はエコカーが主流だが、スポーツーカーはいつの時代もステータスのシンボルである。そして、建物の魅力的な要素となっている。

【車をインテリアのデザインにする(その1)】コリーヌ白銀は1階住戸の個別エントランスと2階以上の住戸の共用エントランスに分かれている。1階の個別エントランスはまさに戸建住宅ような趣がある。そのエントランスを開けると、1階は真っ白なタイル張りのリビング・ダイニング・キッチンである。

【車をインテリアのデザインにする(その2)】そのリビング空間は、白を基調とした明るい空間だ。駐車場とはガラス一枚で繋がっているのである。スポーツカーのボディはミロのヴィーナスのような美しさとミケランジェロダビデ像のような力強さがある。それを部屋に居ながらにして楽しめるのである。

【白の部屋に黒のキッチン】このリビングは、すべてが白となっている訳ではない。キッチンが白とコントランスとなるように黒で構成されている。しかし、真っ黒というほどの黒ではなく、奥床しさのある日本の大人の女性のような黒髪のような美しさが滲み出てくるような雰囲気を醸し出しているのである。

【手すりと一体となった本棚(その 1)】この部屋はメゾネットタイプとなっている。2階にあがる階段はもちろん白で統一されている。しかし、階段から上を見上げると黒い物体が天井にへばりついている。階段を上がってみるとそれが2階廊下の手すりを兼ねた本棚となっている。それは不思議な塊である。

【手すりと一体となった本棚(その 2)】それは大きな塊ではあるが、浮遊感がある。本棚はヴォリュームがあり空間を大きく支配するものである。本来の本棚は床とつながり大黒柱のような存在である。しかし、ここの本棚は宙に浮いているようだ。それは現代のネットに氾濫する書物を表現しているようだ。

【フローリングよりも固い質感と柔らかい質感(その1)】1階のリビングは全てタイルなので、特に玄関から段差があるわけではなくバリアフリーとなっている。しかし、靴脱ぎの文化がある日本人にとっては、ちょっと違和感がある。この部屋では靴を脱ぐとするならば、階段の手前で脱ぐのが自然だろう。

【フローリングよりも固い質感と柔らかい質感(その2)】1階のタイルはフローリングよりも固い感じを受ける。お客様を招き入れる場所としては、そのぐらいの固さが丁度良い。しかし、2階はフローリングよりも柔らかいコルクタイルとなっている。カップルだけの空間としてはその柔らかさが心地よい。

【必要以上に過度でないこと】デザイナーズマンションに限らず、多くのマンションでは水周りは重要である。見た目はもちろん大切であるが動線も大切になってくる。実際に生活する上で、分かりやすい動線を描けるか。それは必要以上に過度であってならない。あくまでもシンプルであることが重要である。

【ライティングが空間を決める】部屋を使い方を決定するのは、モノの配置による場合がほとんどである。しかし、この部屋のベッドルームは、モノの配置の前に大事なことを決定しなくてはいけない。それは、ライティングである。ライティングレールとシーリングライトの位置により空間の使い方が決まる。

【空間を最上に高めるためのテクニック(その1)】日本文化において、簾ほど日本らしい建築装置はないだろう。持ち運びができる身軽さ、そして視線は通さず、空気は通すという半透明性。その日本の厳しい環境に対する巧みな知恵は、現在でもブラインドとして受け継がれている。この部屋もそうである。

【空間を最上に高めるためのテクニック(その2)】ブラインドの中でも特に木製ブラインドは空間を最上に高めるためには必要不可欠な存在である。あの肉厚な羽から零れ落ちる陽の光は、輝かしい新生活を祝福してくれている。ブラインドを開けると白銀公園で遊んでいる家族の笑い声で満ちていた。(完)

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