YUI南馬込アパートメント

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【やっぱり朝の通勤時は座りたい】 YUI南馬込アパートメントは、都営浅草線西馬込」駅から徒歩10分のところにある。「西馬込」駅は実はとってもサラリーマンに優しい駅なのだ。それは、東京23区内では珍しい「末端駅」であるため、たとえラッシュアワーであっても座席に座ることが容易である。

【白い外壁がいつまでも美しく(その 1)】YUI南馬込アパートメントは閑静な住宅街にある。また、駅周辺には東急ストアがあり、夜の9時まで営業しているので仕事帰りに夕食を買って帰れる。さらに、鎌倉時代に建立された萬福寺は、日蓮聖人参籠の禅寺として有名である。そして、白い外観が現れた。

【白い外壁がいつまでも美しく(その 2)】白い外壁は、いつの時代も羨望の眼差しを受けてきた。「ヨーロッパの真珠」とうたわれるクロアチア世界遺産ドブロブニク旧市街も褐色の屋根に白い外壁が美しい。しかし、白い外壁はメンテナンスが大変である。それは、白い外壁の宿命でもあり責任でもある。

【靴を履いていても感じる温もり】 YUI南馬込アパートメントは、地上2階建ての軽量鉄骨構造の4部屋だけの小ぶりでアパートである。今回は2階の部屋を内見することになった。2階の住戸には専用の階段がある。その階段も木製となっている。靴を履いていても、その温もりを感じれるほど味わい深い。

【古いと深いは紙一重(その1)】実際にマンションを見学して「古い」と感じることは多い。それは妥協せざる得ないことであるので、ほとんどの場合は受け入れる。しかし、「古い」として受け入れると「深い」として受け入れるのでは、雲泥の差がある。この階段も古いではなく深い。その感度が重要だ。

【古いと深いは紙一重(その2)】中古マンションをリノベーションする時などは「古い」に価値を見出して、オリジナルの空間をつくりだすことが多い。「古い」と意図的に作り出すのは簡単だが、「深い」を作り出すのは容易ではない。そこには時間が重要だ。この玄関扉を見ると「深い」の再確認できる。

【無垢のフローリングをどのように魅せるか(その1)】部屋に入るとそこには、無垢のフローリングとなっている。無垢のフローリングほど多くの種類があり木目をデザインも千差万別であるので、オーナー側のこだわりをみることができる。この部屋はパイン材の無垢フローリングで節ありを使用している。

【無垢のフローリングをどのように魅せるか(その2)】無垢のフローリングには、いろいろな表情がある。それが一番良く表しているのが「節」である。節なしの無垢のフローリングのほうが、空間としての調和、一体感が得られる。しかし、節ありの無垢のフローリングのほうが、個性的でとても魅力的だ。

【無垢のフローリングとの相性を考える(その1)】部屋の床が無垢のフローリングだと、それ自体が空間を支配する。そうなったときに重要なのは無垢のフローリングとの相性である。まず、壁紙について。無垢のフローリングの自然の風合いには、工業製品の均質的なクロスは似合わない。塗装がよく合う。

【無垢のフローリングとの相性を考える(その2)】クロスにもバリエーションが増えてきた。それは柄物のバリエーションが増えたということではなく、クロスの質感のバリエーションが増えたということである。昔は扱いやすい厚手のクロスが主流だったが、最近ではより塗装に近い薄手のクロスが人気だ。

【無垢のフローリングとの相性を考える(その3)】床と連続しているところは、壁だけではない。履き出しのサッシも無垢のフローリングと直接的に繋がっている。通常であればアルミサッシとなるところだが、無垢のフローリングには木製サッシを合わせたいの建築家としての本音だろう。しかし、高額だ。

【只者ではない木製サッシ(その1)】無垢のフローリングに木製サッシという完璧なコンビネーションを見せつけられると、それだけで満足。しかし、よくみるとそれだけではなかった。実はペアガラスだった。これには、さすがに度肝を抜かされた。それは断熱のためのペアガラスということだけではない。

【只者ではない木製サッシ(その2)】ペアガラスは高額であるが、最近は手の届く範囲の金額となってきた。しかし賃貸物件では高嶺の花である。それでも絶対にペアガラスを使用したい部屋がある。それが無垢のフローリングの部屋である。それは無垢のフローリングにとって結露こそが最大の敵だからだ。

【動く壁が空間の可能性を広げる(その 1)】部屋の可能性を求めるのであれば、何もない大きなワンルームがおすすめだ。それは、自分で好きなように部屋を間仕切りすることができるからだ。この YUI南馬込アパートメントには、間仕切りのように自由に動かせる壁がある。それは空間の可能性を広げる。

【動く壁が空間の可能性を広げる(その 2)】壁が動く。それが意味するところは、ワンルームの部屋が1LDKに変形することである。それだけでも画期的であるが、部屋を模様替えするきっかけにもなるだろう。もしも、部屋が物足りなくなったのであれば、壁を動かしてプチリフォームができるのである。

【さらばストックルーム、そして、こんにちは書斎(その1)】部屋において収納は重要である。魅力的な空間であれば、なお更である。クローゼットの他に大きなストックルームがあるのは、とても嬉しい。なんでもかんでも押し込めるストックルームは現代人にとって必要不可欠な空間となっているようだ。

【さらばストックルーム、そして、こんにちは書斎(その2)】ストックルームもある程度の大きさを越えると、そこはストックルームではなくという意外な事実を突きつけれた。それは、書斎としての利用価値がある。それは現代人の世界と繋がるためのネット環境は最小限で構わないという心理に起因する。

【語りつくせない魅力は感じるしかない】デザイナーズマンションを口で説明する、文章で説明するという行為自体が、愚かであると感じる。空間は、語るものではなく感じるものである。空間はあなたの五感に訴えかけ、あなたの新たな可能性を気付かせてくれる。そのような空間が今、目の前にある。(完)

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