リフュージュ・K

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【近未来都市TOKYOは品川埠頭から始まった(その1)】リフュージュ・Kは港区港南にある。倉庫が立ち並んでいる地区である。しかし、東京の近未来化はここから始まったといっても過言ではないのである。港南は全域が埋立地であり、東京湾埋立3号地、東京港埋立9号地、品川埠頭埋立地からなる。

【近未来都市TOKYOは品川埠頭から始まった(その2)】隣接する地域は北が海岸、南が東品川、西は高輪、東は東京港を挟んで対岸に台場である。台場を除けば港区の最南端に位置し、東京港の重要埠頭の一つである品川埠頭を擁する。戦前戦後は寂しい地区であったが、21世紀になって変わり始める。

【近未来都市TOKYOは品川埠頭から始まった(その3)】貨物ターミナルなどの跡地再開発で、品川インターシティなどが開業しオフィスや商業施設が建ち並び、また東海道新幹線品川駅の開業により企業が次々と本社を移転した。近年ではタワーマンションの建設ラッシュが進み近未来化が加速している。

【TOKYO のダイナミズムを表現するために(その1)】JR山手線「品川」駅から歩いている。リフュージュ・Kの最寄駅は、東京モノレールりんかい線天王洲アイル」駅だが、利便性を考えると品川駅だ。実際に歩いてみると距離を感じるが、自転車を使えれば駅までの距離は、さほど気にはならない。

【TOKYO のダイナミズムを表現するために(その2)】大型のトレーラーが横を走っている。ちょっと都心ではお目にかかれないぐらいの大きさのトレーラーだ。港南大橋からのレインバーブリッジの眺めは美しく高揚した気分になる。リフュージュ・Kはもうすぐだ。品川駅から歩くこと20分で着いた。

【TOKYO のダイナミズムを表現するために(その3)】リフュージュ・Kの外観は、倉庫郡を思わせるような真四角なブロックを積み上げたような形態をしている。しかし、エントランス部分は、斜線が効果的に使用されており、「静」の中に「動」が組み込まれている。それは、東京の縮図のようである。

【浮遊感を体験できる桟橋】リフュージュ・Kの1階部分は、駐車場と駐輪場になっている。メインエントランスは2階部分にある。大階段をのぼりオートロックをくぐると、エレベータまではウッドデッキの桟橋となっている。その桟橋は東京湾と運河に挟まれて心地よい風が通り抜け、浮遊感を体験できる。

【開放的な共用廊下の向こう側】エレベータで9階まで上る。すべての部屋がメゾネットタイプになっているので、通常のエレベータよりもボタンの数が半分なので、あまり待つことなく目的の9階についた。共用廊下は半屋外となっているので、運河から品川の再開発が幾重のレイヤーのように重なって映る。

【玄関に収納したいのは靴だけではない】目的の部屋は、一番奥の角部屋である。シルバーの玄関ドアを開けると、左手にクローゼットがみえる。玄関のクローゼットの定番はシューズクローゼットだが、この部屋は、それに加えて衣服用のクローゼットが付いているので、コートなどのアウターにぴったりだ。

【台形の寝室は使いにくいか】玄関から右側に寝室がある。部屋のカタチが台形だ。台形なのでひとつの角が鋭角になっている。使いにくいように感じるかもしれないが、2LDKの間取りの寝室であれば、ベッドを置ければ十分であり。その鋭角に観葉植物やスタンドライトを置くと空間がより魅力的になる。

【開放的な大空間に慣れることはあるのか】玄関から廊下を抜けてドアを開けると、そこには自分だけの展望台が出現する。東京湾の水平線を眺めることができるリビングルームは、天井高さも5m以上あり、この水平線を独占できる。見慣れるという言葉があるが、この水平線は、見慣れることはないだろう。

【大空間の懸念を解消するために】大空間であることに対して、異論のある人は少ない。異論のある人の大空間の懸念事項は、暖房である。大空間であるので、エアコンだけでは暖まらない。その懸念を払拭するために、この部屋では床暖房が完備している。快適な大空間を演出するための縁の下との力持ちだ。

【アーチ型の手すりと階段の出会い(その1)】部屋はメゾネットとなっているので階段が必要である。階段は、リビングルームにある。この部屋の階段は普通の階段とは異なり、箱抜き型枠を使用したキャンティレバー型階段である。これは躯体のコンクリート打設と一緒につくるために高度な技術を要する。

【アーチ型の手すりと階段の出会い(その2)】階段には法規的に手すりが必要となる。デザイナーズ物件では手すりが厄介者にされてしまうことも多い。この部屋の手すりはアーチ型で空間に溶け込んでいる。というよりは、東京湾のレインボーブリッジと調和しているといった方が適しているかもしれない。

【まさかのガラス張りのウォーキングクローゼット】デザイナーズ物件では最近収納が多くはなったが、まだまだ収納がないデザイナーズ物件もある。この部屋では普通の収納だけでなく、ウォーキングクローゼットまで完備している。さらに驚いたことにリビングに向かってガラス張りとなっているのである。

【ダブルパノラマの浴室の贅沢感】メゾネットの上階に浴室が配置されている。洗面所兼脱衣室のドアはガラスドアとなっている。さらに浴室のドアもガラスドアとなっている。ということは浴室から東京湾を眺めることができる。さらに、反対側も窓からは品川エリアを眺めることができ、ダブルパノラマだ。

【ちょっとしたことで激変する空間(その1)】バルコニーは法規的には専用部分ではなく共用部分である。だから、避難経路として使用されることが多いので、バルコニーに固定するものを置いてはいけない。バルコニーは制約された場所だ。でも、そこにデザイン的なアプローチを試みたいのが本音である。

【ちょっとしたことで激変する空間(その2)】バルコニーにデッキ材を敷く。ちょっとしたことではあるが、そうすることにより部屋のフローリングと一体感が生まれ、空間が広く感じられ、さらに、この部屋のように眺望がよければ、最高のオアシスとなるのである。丹念に作り上げた部屋は美しい。(完)

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