N3ユニテ

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【ランニングにおすすめの芝公園(その1)】N3ユニテは港区の芝公園のエリアに位置する。芝公園増上寺を中心とした緑地帯であり明治6 年の開園と上野恩賜公園などと並ぶ古い公園である。もとは増上寺境内の敷地を公園としていたが、戦後の政教分離の考えで増上寺の敷地とは独立して整備された。

【ランニングにおすすめの芝公園(その2)】公園内にホテル、学校、図書館などの施設があるほか、グラウンドや散策路などがあり広大な公園施設となっている。また園内には芝丸山古墳、丸山貝塚もある。東端には港区役所、西端には東京タワーが建ちランニングスポットとして密かに人気が高まっている。

【ユニテダビタシオンに恋して(その1)】芝公園の駅から歩くこと5分ほどで、N3ユニテが見えてくる。都心部だがすこし路地的な空間にあるので下町のような感覚がある。外観を見ると他のマンションとは絶対的に違う迫力を感じるのである。それは名前にもなっている「ユニテ」に由来しているようだ。

【ユニテダビタシオンに恋して(その2)】建築を目指す者にとって、絶対的な巨匠がいる。それはル・コルビジュエである。フランスの建築家でありモダニズムの巨匠であり、建築の変革者である。その彼の代表作のひとつに「ユニテダビタシオン」という共同住宅がある。それはセンセーショナルであった。

【ユニテダビタシオンに恋して(その3)】ユニテダビタシオンは建築でありながら、ひとつの都市を形成する集合住宅であった。伝統的な工法が主流の時代に新しい工法や無駄を省いたデザインは、当時は批判を受けたが今では模範となっている。このN3ユニテでは、どのように継承されているか楽しみだ。

【エントランスでコルビジュエと出会う(その1)】エントランスは一目で分かる。2層吹き抜けの空間が外からも目立っている。そのエントランスホールはコルビジュエのユニテダビタシオンのような開放的なピロティのエントランスホールよりも小規模であるが、様々なところに現代への継承が垣間見える。

【エントランスでコルビジュエと出会う(その2)】まずは2層吹き抜けには、円錐のモニュメントがある。これは、ユニテ・ダビタシオンのピロティを支えている 1階部分の円柱を想起させ、さらにエントランスホールの壁の杉板の模様は、ル・コルビジュエが求めたモダニズムの荒々しさが表現されている。

【ささやかながら空中庭園】エントランスのオートロックをくぐり、エレベーターで上階にあがる。エレベータをでると、外部からの心地よい春風が吹き込んでくる。ささやかながら共用部の片隅には、小さな植栽が設置してある。それもユニテ・ダビタシオンの空中庭園からインスパイアーされたものである。

【ライフスタイルに合わせた8種類の間取り】N3ユニテの戸数は、賃貸で募集しているのは、23戸しかない。23戸という少数であることの理由として、間取りにある。8種類の間取りが用意されているが、そのどれもが魅力的空間を贅沢に使用している。それぞれの間取りの魅力について説明していこう。

【螺旋階段好きにたまならいAメゾネットタイプ】Aメゾネットタイプは、螺旋階段を使用しているので、天井が高く大窓も開放的で心地がよい。かっちりとした空間の中で、曲線美が美しい螺旋階段はそれだけで美術品のようである。また、浴室から外を眺めることが出来るのは最高のバスタイムを演出する。

【スタンダードあることが重要なAフラットタイプ】Aフラットタイプは、8種類の中で一番スタンダードなワンルームタイプである。必要以上に空間を使っているのではなく、必要最低限の空間を提供している。部屋は寝に帰る場所という、都心で働く企業戦士の休息の空間としては相応しい部屋に違いない。

【可動収納がライフスタイルに対応させるBフラットタイプ】Bフラットタイプの魅力は、南北に部屋があり、風通しがよい空間となっている。さらに可動収納が設置しており、その可動収納が南北にある2つの部屋どちらへも使用することができるサイズになっており、あらゆるライフスタイルに対応できる。

【階段室が書庫に変わるときBメゾネットタイプ】Bメゾネットタイプは、Aメゾネットタイプとは少し異なり、螺旋階段ではなく階段室となっている。その階段室の壁には本棚となっており、書庫としても機能する。本棚は空間でも場所をとる。それを階段室と兼ねることにより、空間がより使いやすくなる。

【ひとりで入居して将来的にふたりになっても大丈夫Cフラットタイプ】Cフラットタイプは横並びで2部屋が連結している間取りとなっている。大きくワンルームとして使用することも可能だし、最初はひとりで後にふたりで住むことになっても空間を好きなように仕切ることができるのが最大の魅力である。

【面積VS気積、2パターンあるCメゾネットタイプ】Cメゾネットタイプは2パターンある。2パターンとも間取りは同じの2LDKである。異なっているのは空間の使い方だ。C1タイプは横の広がりによる面積重視で、C2タイプはメゾネットの吹き抜けを利用して縦の広がりによる気積を重視している。

【N3 ユニテの全てを網羅したDメゾネットタイプ】N3ユニテの間取りを独り占めしたい人には、このDメゾネットタイプである。メゾネットによる吹き抜けに南北に部屋があり、風通しが良く、バスルームからの眺望も素晴らしい。フローリングに節ありを使用しているところが、外したデザインで面白い。

【空間と設備と建築家の役割(その1)】賃貸物件を数多く見ていると、なかなか入居者が決まらない物件がある。その理由として、まず挙げられるのが設備の老朽化である。毎年、新機種が発表されるので、常に最新であることは不可能である。建築家としては、そのような設備に惑わされてはいけないのだ。

【空間と設備と建築家の役割(その2)】デザイナーズ物件において、建築家の役割とは、たとえ設備が老朽化をしたとしても、そんな些細なことを吹き飛ばすほどの空間的な力強さが必要なのである。それは派手で大げさな空間ではなく、住まいへの真摯な眼差しから生まれる空間にこそ宿るのである。(完)

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