Ti-HIGASHIAZABU

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地下の長いトンネルを抜けると、私を出迎えてくれたのは東京を代表する土木構造物であり、その赤と白の配色が高度経済成長の日本の象徴である土建国家NIPPONを再認識させてくれる。東京タワーは今でもボクたちの心の支えとなっており東京スカイツリーができても、それは変わることはないだろう。

外観は打ち放しコンクリート。築2年も経っていて、そして幹線道路に面しているのに、排気ガスによる汚れが目立つことなく、とても美しい。美しい打ち放しコンクリートの建物は、人々の目を奪う。特に近くに公園があり、その緑とのコントラストはより建物を美しく魅せる魔力を持っているとボクは思う。

1階はガラス張り。遠くから見ると、その洗練された雰囲気は、高級外車のショールームにでもなっているのかと感じさせる。しかし、そこに近づいてみると1階にはなにもない。このご時世にこんな好立地に出店する高級外車の販売店はないのだろうと思っていると、奥のエレベータから美しい女性が現れた。

1階はエントランスホール。まさかの展開である。エントランスドアが大きいことはよくあるがエントランスホールがこんなに開放的で明るいのは前代未聞である。さらにエントランスには駐輪場が使いやすい位置にある。駐輪場は多くの人が利用するので荒れやすいが、見えないようにパネルを設置している。

オートロックの盤が設置してある風除室。地上150センチの視線では理解しがたい平面となっている。はっきりと今までの風除室とは雰囲気が異なっているのである。それは、打ち放しコンクリートの外観とも繋がる無駄のない洗練された空間と表現するのが相応しい。そこに立っているボクは喜びを感じる。

開放的なエレベータホール。エレベータはボクたちに空間の縦移動を可能にしてくれた素晴らしい発明である。しかし、今では当たり前となりすぎてその地位は危うく、建物の隅に追いやれていて、そのゾーンが光にあふれていることはない。ここはエレベータの周りから風が舞い込み、立っていると心地よい。

優しさに包まれたベッドルーム。エレベータホールから部屋のドアを開けるとそこに広がる空間に驚きを感じた。共用廊下では、外部からの自家用車、商用車、タクシー、トラック、バイクなどの 20世紀の発明品の賑やかな音がしていた。しかし、部屋に入り玄関ドアを閉めると部屋の中に優しさが広がった。

ペアガラスの実力。部屋を包み込む優しさの原因は、その静けさである。部屋に入り光が降り注ぐ窓に近づいてみると、賃貸物件では珍しくペアガラスが採用されていたのである。ペアガラスは、その防音性と断熱性に優れており、日本の住環境には必要不可欠な存在となっている。特に結露防止は効果絶大だ。

シャイニング・キッチン。光あふれる部屋の中で、とびきりの輝きを放っている場所がある。ボクはその輝きを直視できなかったが、目が明順応してくるとそれがオールステンレスのキッチンであることが分かった。キッチンとは、人間らしく生活するために必要な場所である。そこは生命の輝きに満ちている。

洗濯機は隠しておきたい家電。部屋を見渡すとひとつだけ大きなドアがある。その大きなドアを開けると、そこは洗濯機置き場であった。最近は家電も美しくなったと思う。でも、家電は飾るものではなく使うものである以上、最初は美しくても時間が経過するとその輝きは失う。そっとしておくことが重要だ。

トイレとお風呂にもっと光を。今時のマンションは明るいところと暗いところがはっきりしてしまっている。明るいところはもちろんベッドルーム。暗いところはトイレ・洗面台・お風呂。建築設備的な構造により暗いところに追いやられてしまうのは仕方ないが、やっぱりトイレとお風呂にもっと自然の光を。

収納能力が評価の分かれ目。デザイナーズマンションは、窓が大きくて、天井も高くて、設備もオシャレで、壁は真っ白で。というような見た目が重要視されますが、実は評価の分かれ目は収納がどれだけ確保されているのかということである。その点でこの部屋の収納は一人暮らしには十分の収納能力がある。

打ち放しは施工技術の品質証明書。デザイナーズマンションでは、すでに当たり前になっており打ち放しコンクリートは重要な要素なのだ。確かに視覚的にも打ち放しコンクリートはその物質的な迫力が伝わり、カッコいい。しかし、打ち放しが仕上げとなるには長年に渡る日本の建築技術の結晶でもあるのだ。

ステンレス最強伝説。トイレと一緒になっている洗面所である。洗面所のボールは掃除しやすいように陶磁器となっている。さらにこの洗面所のすごいところは、洗面台の天板がステンレスで出来ているのである。ステンレスはクロムと酸素と結合して表面に不動態皮膜を形成して、耐食性が高いのが魅力的だ。

デザイナーズマンションに相場は関係ない。単純に面積と立地と築年数だけで賃貸物件の評価される。もちろん、この部屋もその相場にそって賃料が決まっている。しかし開放的なエントランスホールと各階のエレベータホールに大人の隠れ家に相応しい打ち放しコンクリートの外観を考慮するとお得感がある。

散歩したくなる街。この街は山の手の台地と谷地で起伏にとんだ土地である。近くの公園は、寺を中心とした緑地帯(都立公園)であり、明治6年の開園と、都内でも上野恩賜公園などと並ぶ古い公園である。周りを見渡すとキューバ大使館、フィジー大使館、ロシア大使館があるので国際色が豊かな街である。

週末はポロロッカでお買い物。都内のデザイナーズマンションを決定する最後の決め手となるのは、近くにスーパーがあるかどうか、ということだ。都内ではポロロッカというスーパーがとても有名で便利だ。この街にあるポロロッカは夜11時まで営業しているので、独身のサラリーマンにはうれしい限りだ。

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